「入学式の時から知ってます。」
一瞬なんのことだが訳がわからなかったが、俺の質問に対する問いだと思い出した。
「ずっと話しかけたかったんです。お礼が言いたかったんです。」
今回は本当に訳がわからなかった。
お礼?俺はこの子に何かしたか?検討がつかなかった。
「ごめん。俺は知らない。」
「私は覚えてます。確かに入学式の日でした。」
入学式の日?ますます訳がわからなかった。
唯一思い出すのは俺がボソッと言った一言のせいで、早速同級生の奴らから虐めを受けたことを思い出す。
「胸糞悪い事しか思い出せない。」
「ごめんなさい。でもあなたは私を救ってくれました。」
「救った?お前は別の誰かと勘違いしてるんじゃないか?」
「今のあなたがされている仕打ちをほとんどの生徒が知っているのに、間違えるとでも思ってるんですか?」
正論である。確かに入学早々ある意味有名人になった俺を間違える奴などはいないだろう。
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