列車の中には俺を含め8名の人が乗っていた。
乗っていたのは、顔に生気の無い疲れきっているサラリーマンが1名。
5歳ぐらいだろうか。小さな女の子とそのお母さんらしき人物。
そして俺が通っていた高校の制服を着た男子3名と女子1名。
これからその7名の命を奪う。
小さな女の子とお母さんには申し訳ない気持ちがあった。
・・・疲労困憊のサラリーマンは別にいいだろう。
どうせ仕事、自宅、仕事、自宅の繰り返しで社会に嫌気がさしているに違いない。
そして同じ高校の生徒達に関しては憎悪しか沸いていない。
名前は知らないが、内1名の男子生徒は顔を知っていた。
俺が虐めを受けていた時に、遠くでこちらを見つめていた奴だ。
あの時のことを思い出すと憎しみが沸き、親子に対する申し訳ない気持ちは薄れていた。
もうどうでもいい。
そう思った時だった。
スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。