『この学校でもまた虐めがあるのか。』
「その声が聞こえた瞬間、そいつの標的は私ではなく、あなたに向きました。
あなたとそいつがやり取りしている間に私は怖くなり自分の教室に逃げ込みました。」
思い出した。その一言が俺の3年間を絶望へと染めたのだ。
「格好悪い言葉だ。」
素直に思った。虐められてたやつが期待を胸に進学した先で目の当たりにした光景に
本心が振動となって思わず口から出てしまっただけだったのに。
「あなたは格好悪いと思うかもしれません。今辛いと思います。
でもその言葉が私を救ってくれました。
ありがとう。」
列車がもう少しでカーブに差し掛かろうとしている。
言われたくなかった。
沸くではないか。
つい先程まで思ってもいなかった気持ちが沸いて来る。
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