「奥様と娘様が救急車で運ばれました。」
悪い予感が的中した。
俺は会社を休み、すぐに病院へ向かった。
だが、手遅れだった。
原因は隣町に買い物へ向かっている途中
乗っていた列車が脱線し線路沿いのマンションとぶつかったため。
俺は訳がわからなくなり、家族の傍ら、しばらく呆然と立ち尽くしていた。
その後、頭の整理もろくたら出来ていない状況で葬式の喪主をつとめ
遺骨になってからやっと頭の中が整理できるようになったが
実感は沸かなかった。
そして数日後、自宅に苺が届いた。
本来なら明日が娘の6歳の誕生日だった。
いつもは嫁が作っていてくれたケーキだったが
自分で作って供えようと考えた。
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